医療の広場
施設の検索 医療の最前線 求人情報 救急診療施設 施設の皆様へ
TeNY テレビ新潟
HOME お問い合せ 規約  
2004年9月号
Vol.27   女性に多く見られる貧血
(鉄欠乏性貧血)
樋口 朗 先生

先生写真
 
今回の内容がムービーでご覧いただけます
Media Player
ADSL利用者
ISDN利用者
 
あかねウィメンズクリニック
新潟市江南3-8-20
院長 樋口 朗
■プロフィール
昭和42年 新潟大学医学部卒業
昭和43年 新潟大学医学部産科婦人科学教室 入局
昭和48年 済生会新潟病院 産婦人科
昭和53年 新潟市民病院 産科科長
昭和55年 厚生連村上総合病院 産婦人科
平成 1年 新潟県立かも病院内科
平成 3年 厚生連村上総合病院 副院長
平成12年 あかねウィメンズクリニック 開院
現在に至る
■研究経歴
昭和53年 医学博士
昭和63年 日本産科婦人科学会認定医
■所属学会
日本産科婦人科学会
日本更年期医学会
抗加齢学会
   

貧血について
 
まず、血液について、簡単に説明しますと、その量は体重の1/13であり、血漿と血球より構成されています。又、その働きは物質の輸送、生態防御、血液凝固、体温調節などがあります。
物質の輸送をつかさどる赤血球の基準値は、赤血球数は女性で380万〜550万、ヘマトクリットは35〜45%、ヘモグロビン値で12〜15%となっております。
体中に酸素を運んでくれるヘモグロビンが含まれている赤血球が正常値より減少することを貧血といいます。

【赤血球の基準値】
赤血球数(/μl) 420万〜570万 380万〜550万
ヘマトクリット(%) 40〜50 35〜45
ヘモグロビン濃度(g/dl) 14〜17 12〜15
  ▲TOPへ
 
貧血の原因による分類
 
 
貧血といってもいろいろの貧血があり原因による分類としては、のように必須物質の欠乏による鉄欠乏性貧血、ビタミンB12、葉酸欠乏による巨大芽球性貧血、血球を産生する骨髄の働きが悪くておきる再生不良性貧血、赤血球が失われておきる溶解性貧血などに分類されます。
日本赤十字社の2001年の献血者調査 による比重不足の頻度をみてみますと、比重不足により献血が出来なくなく、鉄欠乏性貧血が疑われた人の割合は、男性では1%未満ですが、女性では15.3%となっており、女性の10人に1〜2人が鉄欠乏性貧血ということです。
体内の鉄が減少するためにヘモグロビン合成が阻害されて、鉄欠乏性貧血がおきるわけです。その原因として出血、鉄需要の増大、栄養不足があげられますが、それでは何故女性に多いのでしょうか。
女性の場合、思春期は成長と生理の開始により鉄分の需要が増えるため鉄欠乏性貧血になりやすいのです。女子高生の10%は鉄欠乏性貧血、40%は鉄欠乏状態という報告もあります。
【原因による貧血の分類】
<必須物質の貧血>
鉄欠乏性貧血(鉄)
巨大芽球性貧血(B12、葉酸)
<骨髄不全>
再生不良性貧血、赤芽癆、
骨髄異形成症候群等
<赤血球喪失>
溶血性貧血
【献血者調査による比重不足の頻度】
比重不足により、献血が出来なく、
   鉄欠乏性貧血が疑われた人
   男性: 1%未満
   女性:15.3%
*女性の10人に1〜2人が鉄欠乏
   2001年度日本赤十字社調査

<鉄欠乏性貧血の原因>
体内の鉄が減少するために、ヘモグロビン合成が障害される。
1.出血
2.鉄需要の増大、成長期、月経等
3.栄養不良、ダイエット

又、妊娠中は母体の血流量が増え、ヘモグロビンが薄められ見かけ上の貧血となりすまし、子宮筋腫等による多過月経や痔や消化器潰瘍からの出血などがあります。
それでは貧血になるとどのような症状がおこるのでしょうか。まず、酸素の運搬機能が低下するために頭痛、耳鳴り、失神、集中力低下、脱力感、皮膚粘膜の蒼白化などがあります。又、体の中の血流量が減少するためにおこる動悸、息切れや、貧血の原因となる基の疾患による症状があります。

<貧血の症状>
@ 血液の酸素運搬機能の低下によるもの
 ・頭痛、耳鳴り、失神、集中力欠如等
 ・皮膚粘膜の蒼白
 ・脱力感
A循環血液量の減少
 ・動悸、息切れ等
  ▲TOPへ
 
治療について
 
 
治療としては、原因となる疾患のある場合はには、その治療を行う必要がありますが、あきらかな鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤の服用が必要となります。軽度の貧血や貧血予備軍の人には食事療法を行うことになります。
<食事療法>
鉄欠乏性貧血の食事療法というと、鉄分を多く含んだ豚レバー、ひじきなどを摂ればよいと思っている人が多いと思いますが、当然鉄分の多い食品を食べることも大切ですが、もっと大切なことは1日に必要な栄養を満たすバランスのとれた食事を規則正しく摂ることが大切です。又、ビタミンCや酸味、香辛料、香味野菜をうまく取り入れることも大切です。ビタミンCは鉄を吸収しやすい形に変えてくれますし、香辛料は胃散の分泌を高め鉄分の吸収をよくしてくれます。食前、食後の緑茶、コーヒー、紅茶は鉄の吸収を悪くしますのでなるべくさけましょう。

  ▲TOPへ
 
患者さんへのメッセージ
 
 
再度申し上げますが、10代後半〜20代の女性は貧血予備軍です。食事は好き嫌いなく、過度のダイエットはさけ、規則正しい生活をし、貧血にならないようにしましょう。
  ▲TOPへ
     
 
Copyright (c)2004 Medica Staff Promotion All Rights Reserved.