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では、どんな人がいびき症になりやすいのでしょう?
キーワードは肥満とロングフェースです。

呼吸は鼻や口から入って喉に流れて行きますが、舌や軟口蓋が呼吸の通過を障害しますといびきや無呼吸が起きます。

この図のように舌が垂れ下がって気道が狭くなるといびきが起こり、軟口蓋が気道の隙間に吸い込まれて無呼吸になります。肥満によって舌に内臓脂肪が沈着するほどいびきや無呼吸は起きやすくなります。舌の肥大以外にもうひとつ原因があります。それが、ロングフェイス症候群です。軟口蓋は上あごにぶら下がっており、舌は下あごにぶら下がっております。この上あごや下あごが後ろに下がっていると気道は狭くなり、いびきや無呼吸が起きやすくなります。

このグラフの縦軸は肥満の程度を、そして横軸はロングフェイスの程度を表します。斜めの線は多変量解析という統計処理で得られたもので、肥満が強くなるほど、ロングフェイスの傾向が強くなるほど、無呼吸の程度は悪化していびき症が重症となることを示しております。
さらに理解を深めていただくように、ロングフェイスタイプの顔つきとショートフェイスタイプの顔つきのイラストとレントゲンを示します。
ロングフェイスタイプは左側で、ショートフェイスタイプは右側です。レントゲンからロングフェイスタイプは細くて長い気道、ショートフェイスタイプは太くて短い気道を観察できます。イラストに示しますように、ロングフェイスタイプの代表は弥生人、ショートフェイスタイプの代表は縄文人です。
では、どのように診断するのでしょうか。

この図は睡眠ポリグラフといい、一晩かけて行う検査のひとコマです。脳波、眼球運動、筋電図、心電図、いびきの音、口と鼻の気流、胸と腹の呼吸運動、酸素飽和度などを検査します。@と示したのは、無呼吸発作です。3分の間に繰り返し4回の無呼吸があり、無呼吸の合間のわずかな時間に呼吸をしているのがわかります。無呼吸によって起こる脳波の異常はAですが、これは微小覚醒反応という睡眠障害です。繰り返し起こる微小覚醒反応によって睡眠が継続できなくなるため、浅くて途切れ途切れの質の悪い睡眠になってしまいます。無呼吸による酸素不足とそれによる不整脈はBで示してあります。また、Cはクレンチングという音の出ない悪質な歯ぎしりです。これによって、詰めた入れ歯が壊れたり、歯周病や顎関節症を引き起こします。このクレンチングは必ず無呼吸発作に伴って生じますので、無呼吸の治療で解決します。
睡眠ポリグラフの結果からいびき症を睡眠時無呼吸症候群、上気道抵抗症候群、単純いびき症に分類します。

重症な睡眠時無呼吸症候群は呼吸障害も睡眠障害もある場合です。上気道抵抗症候群は呼吸障害はほとんどありませんが睡眠障害が認められる状態です。単純いびき症は無呼吸も睡眠障害もありませんが、放置するといずれ重症化してしまいます。
単純いびき症が睡眠時無呼吸症候群に進行する過程には男女に差があります。男性は比較的早期に発病して徐々に悪化する場合が多いのですが、女性はなかなか発病しないで、更年期を迎え女性ホルモンが低下すると急に増悪する傾向があります。更年期前でも妊娠する毎に一時的に悪化しますが、出産後に元の体重に戻れば軽快します。ただ、出産後にも体重が戻らない人はそのまま発病してしまうこともあります。
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